大友克洋監督作品 スチームボーイ
大友克洋監督作品 スチームボーイ
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――その後はずっと大友作品に関っているんですか?
『AKIRA』の後に『MEMORIES』があり、これは当初、僕の同僚の鵜之澤(伸/現・バンダイ常務取締役)とプロデューサーが進めていたのですが、彼が別のプロジェクト(アップルコンピュータとのピピン・プロジェクト)に異動して、『MEMORIES』をプロモートする人間がいなくなってしまったんで、僕がバトンを引き継いだという感じです。大友さんと2人でフィンランドやイタリアに行ったのも、その流れの延長線上ですね。

――非常に基本的な質問ですが、プロデューサーとしての渡辺さんの役割について教えてください。
作品を作るためには、内容云々の検討もすごく大事な仕事なのですが、なんだかんだ言ってもまずはお金が要ります。それをいかに集めて運用し、次につなげるかということに精力を使います。逆に言えば、関わった作家さんなり、協力してくれる会社の人たちに「次も一緒にやりましょう」と言われる関係を、連続して作っていくということです。それが僕の仕事だと思っています。あとは何かあったときの責任者ですね。

製作開始当初の『スチームボーイ』のロゴ
パイロット版の『スチームボーイ』ロゴ
――いろいろと気苦労も絶えないでしょうけれども、一番つらいのはどんなところなんでしょう?
今回に限って言えば、作品の質・量が想定される経験値を遥かに上回っていたところですね。普通のアニメ映画だったら3本くらい出来ている期間で、完成しませんでしたから。その間ずっと、一定のテンションを保っていくというのは、つらいところですね。無論、大友さんが一番大変だったと思いますけど、時間が長くかかるということは、お金もかかるということで、その分をいかに工面するかという問題も大きかったです。スタッフにタダで働いてもらうわけにもいきませんから。

――大友さんについて伺いたいのですが、まずは人となりなどを。
非常に気さくな方ですが、一方で視点が鋭い方です。あとは、あんまり言っちゃまずいんですけど、面倒くさがり屋な側面もありますね。取材がなんでイヤかというと、同じことを何度も聞かれるから嫌いだと笑って言っていたくらいです。

――面倒くさがりの割には作るものは細かいようですが。
普段は面倒くさがりでも、物づくりにおいては妥協しませんよ。時間がここまでかかったというのも、それがありますね。作画でおかしいところがあったら、自分で描き直しますから。しかし、企画開始当時こんなにレベルの高い作画を要求されるとは思ってもみませんでしたよ。

――『スチームボーイ』は、ファミリー向けのエンターテインメント作品で、今までの大友作品とはずいぶん違うものになったと思うのですが、そのような作品を目指すことになった理由はなんでしょう?
冒険譚を作りたいというのがまずあって、小学校高学年以上の方々にジュール・ヴェルヌの小説のようなワクワクしてもらえるものを、デジタルを使って作るというのが企画の発端です。ですから、「AKIRA」や「童夢」のような尖がった大友さんの作品が好きな人にとっては、物足りないかもしれませんね。あまりにも正攻法ですから。でも、観たらすごいと言わせる自信はありますよ。
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(C) KATSUHIRO OTOMO, MASH ROOM/STEAMBOY COMMITTEE
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